
小さな段差も転倒事故の原因
健常者にとってはなんでもない小さな段差も、高齢者にとっては危険が潜むやっかいな箇所になります。段差とは文字通り高低差ですが、高低差とは呼べないような小さな凹凸も障害になる場合があります。家の中から徹底的に段差を排除する。これが事故を防ぐ介護リフォームでは欠かせない条件です。
段差を解消したい部位とは?
 段差は家の中のあらゆる場所にあります。転倒事故を防ぐには家中の段差を完全になくすことが大切です。
■浴室の段差 浴室と脱衣所の床の高さを同じレベルにする。大量の水を排水する水はけのよいグレーチング(排水溝の蓋)を施工します。
■寝室の段差 寝室への出入り口、および寝室内の段差をなくす。
■居室と廊下の段差 廊下と居室の境目である「敷居」のほんのちょっとした段差も転倒の原因になります。高齢になるとこうした目にとまりにくい段差ほど危険です。
■玄関ホールと廊下の段差 一段低くなっている玄関ホールから廊下へ向かうところ段差をなくせば、つまづきは解消できます。
■三和土(たたき)と上がり框(かまち)の段差 玄関の最大のネックは床である三和土と靴を脱いで最初に足をのせる上がり框の段差にあります。一般的に上がり框の高さは15cm前後に収めるのが適当とされていますが、この上がり框をなくすと出入りが非常に楽になります。
■エクステリアの段差 エクステリアの階段をスロープにする事で、つまづいて転倒する危険を軽減します。スロープにできない場合は、階段数を多くして上り下りの負担を軽減しましょう



■ホームエレベータの設置 ホームエレベータも、いまでは価格が下がり、また機能や使い勝手もグンと良くなっています。 大きさ(広ささ)では、1~2人乗りで畳一畳分より小さいものや、車椅子と介助者が一緒に乗れるものもあります。また1・2階の間取りに合わせて、1階から乗ったそのままの向きで2階に降りられる(2正面ドア)タイプのエレベータも出ています。強化ガラスを採用してドアを透明にし、安心を確保している機種もあります。
工事には確認申請と竣工検査および年一回の法定定期検査が義務付けられていますので、設置に当たってはスタッフに相談下さい |